コスパ最高カリフォルニア、ナパバレーを手頃に味わう - レストラン ワインじまん

コスパ最高カリフォルニア、ナパバレーを手頃に味わう



今日は、カリフォルニアの銘醸地について学んでいきましょう!

アメリカのワイン

アメリカは今やワイン業界にはなくてなならない産地になりました。
芳醇で果実味が豊かなワインは、ビギナーからワイン通までうならせる魅力的なワインです。

アメリカでは、ほとんどの州でワインが造られています。
ワイン市場の拡大とともに総生産量も増え、国内ワイン消費量は 3,785万 hℓと世界最大です。
自国の生産量に加え、輸入量も増加しアメリカはワインの最重要消費国になっています。
伝統的生産国はワイン製造量が減少する中、アメリカは対照的に増加傾向にあります。

✔ アメリカのワイン生産量ランキングがこちらです。
1 位 カリフォルニア州(生産量の約 80%を占める)
2 位 ワシントン州
3 位 ニューヨーク州


なんと、アメリカ全体のワイン造りの80%がカリフォルニアに集中しています。やはり、温暖な気候がワイン造りに適していることがわかります。

カリフォルニア州  概略

アメリカ合衆国の地図

現在(2022年) カリフォルニア州には、 約 5,900のワイナリーがあります。
繰り返しますが、アメリカの総生産量の約 80%をカリフォルニアで生産しています。

ナパバレーのワイン造りは、19世紀にヨーロッパからの移民によりワイン造りが始まりました。
その後国際的に名声を高めたのは1976年のパリテイスティングです。ワインの歴史を語るうえで欠かせないエピソードになります。

パリ・テイスティング(パリスの審判)とは

パリ発祥の歴史あるワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」のイギリス人創設者のスティーブン・スパリエ(Steven Spurrier)がワインをテーマにアメリカ独立記念を祝うイベントを計画しました。フランスのパリでフランスとアメリカのワインを比較テイスティングするといったイベントが開催されました。

ワインを学ぶなら国内No.1の【アカデミー・デュ・ヴァン】


当時、世界一のワイン生産地は勿論、フランス一択でした。王者に君臨していたフランスのワインが、無名なカリフォルニアのワインに赤ワイン、白ワインどちらとも敗れたのです。これは誰もが想像しませんでした。この大事件はギリシア神話になぞらえて「パリスの審判(Judgment of Paris)」と呼ばれるようになりました。

これは、カリフォルニアワインを国際的に認知させた出来事でした。

参考までですが、パリスの審判に出品されたフランスワインの銘柄が恐ろしいラインナップです。
審査員は、ワイン業界を代表する著名人9名で行われました。


白ワイン  ( )は点数です。180点満点
1位.(米)  Chateau Montelena 1973 (132)
2位.(仏)  Meurault Charmes Roulot 1973 (126.5) !!!
3位.(米)  Chalone Vineyards 1974 (121)
4位.(米)  Spring Mountain 1973 (104)
5位.(仏)  Beaune Clos des Mouche Joseph Drouhin 1973 (101) !!!
6位.(米)  Freemark Abbey 1972 (100)
7位.(仏)  Batard Montrachet Ramonet 1973 (94) !!! あのバタールモンラッシェが!
8位.(仏)  Puligny Montrachet Les Pucelles Leflaive 1972 (89) あの、有名な造り手のルフレーヴ!!
9位.(米)   Veedercrest 1972 (88)
10位.(米)  David Bruce 1973 (42)

なんとボルドーの格付けワインが一位ではなかったのです!
赤ワイン
1位.(米)  Stag’s Leap Wine Cellars 1973 (127.5)
2位.(仏)  Chateau Mouton Rothschild 1970 (126)
3位.(仏)  Chateau Haut Brion 1970 (125.5)
4位.(仏)  Chateau Montrose 1970 (122)
5位.(米)  Ridge Monte Bello 1971 (105.5)
6位.(仏)  Chateau Leoville Las Cases 1971 (97)
7位.(米)  Mayacamas 1971 (89.5)
8位.(米)  Clos Du Val 1972 (87.5)
9位.(米)  Heitz Cellar Martha’s Vineyard 1970 (84.5)
10位.(米)  Freemark Abbey 1969 (78)

カリフォルニアの白ワイン用 白ブドウ

白ブドウは、シャルドネの生産量が圧倒的です。もう、カリフォルニアの白と言ったらシャルドネのワインが定番なのでしょう。

白ブドウ
品種名 栽培面積(ha)
Chardonnay シャルドネ 36,699
French Colombard フレンチ・コロンバール 6,950
Pinot Gris ピノ・グリ6,649
Sauvignon Blanc ソーヴィニヨン・ブラン6,421
Chenin Blanc シュナン・ブラン1,726
Muscut of Alexandria  マスカット・オブ・アレキサンドリア 1,678
White Riesling ホワイト・リースリング1,481
Muscut Blanc マスカット・ブラン1,137
Viognier ヴィオニエ 1,034

カリフォルニアの赤ワイン用 黒ブドウ


ナパバレーではカベルネ・ソーヴィニヨンが有名ですが、その他にも様々な種類のブドウ品種が造られています。ブドウの生産量からすると、カベルネ・ソーヴィニヨン以外の品種のワインも人気が高いのがわかります。

黒ブドウ
品種名栽培面積(ha)
Cabernet Sauvignon カベルネ・ソーヴィニヨン38,312
Pinot Noir ピノ・ノワール19,378
Zinfandel  ジンファンデル 16,01716,017
Merlot メルロ 14,553
Syrah シラー 6,035
Petite Sirah プティ・シラー 4,842
Rubired ルビーレッド 4,059
Barbera バルベーラ 1,885
Grenache グルナッシュ 1,7801,780

ワイン産地 ナパバレー 

アメリカ合衆国の地図

ナパバレーは、サンフランシスコから車で北に1時間ほどの場所にあります。

ナパバレーの気候は非常に珍しく、世界にわずか2%しか存在しない乾燥した地中海性気候です。この好条件に恵まれたナパバレーは世界的に上質で素晴らしいワインの銘醸地だと認められています。しかし、暑くからっと乾燥したこの土地は、時には山火事の恐れもあり、ワイナリーが被害を受けたことも何度もありました。山火事の被害拡大防止策として、自動の水撒き機で乾燥を防いでいる場所も見たことがあります。

引用:WeatherSpark.com

ナパバレーのおすすめワイン シャルドネ

色調は濃い目で黄金イエロー。こちらのワインとても美味しいです。下記でご紹介しています。


ナパバレーの気候は、一年を通して温暖です。その為、ブドウの糖度が上がります。糖度が上がるとアルコールが少々高いワインになります。成熟したブドウの果実味と合わさって、ナパバレーのワインはボリューム感があるワインになります。

手頃で美味しいワインをご紹介します。このワインは、シャルドネ100%で造られたボリュームのあるワインです。花梨や洋ナシのようなフルーツの香りと、乳酸発酵による、バターや乳製品のようなニュアンスと香ばしい樽の香りが特徴です。とても、ゴージャスな味わいがコストパフォーマンスの良さを感じます。このタイプでブルゴーニュなら、間違いなく1万円は超えるでしょう。
さすがナパバレーのワイン、すごい存在感です。

ダックホーン ヴィンヤーズ / シャルドネ ナパ ヴァレー DUCKHORN VINEYARDS Chardonnay Napa Valley



《トゥエンティ・ロウズ》 シャルドネ ナパヴァレー Twenty Rows Chardonnay Napa Valley 

ナパバレー カベルネ・ソーヴィニョン

ナパバレーのカベルネ・ソーヴィニョンはシャルドネ同様、ブドウのポテンシャルが高く、存在感があります。ナパ・バレーにある畑の中でも優れた区画で収穫されたブドウを使って造る赤ワインです。
いきいきとした酸味とタンニンのバランスが良く、ブルーベリーやカシスの香りと、チョコレートのような樽の香りで余韻はエレガントに伸びていきます。

《トゥエンティ・ロウズ》 カベルネ・ソーヴィニョン “リザーヴ” ナパ・ヴァレー [2020]
Twenty Rows Reserve Cabernet Sauvignon Napa Valley

ナパバレー最高峰の憧れのワイナリーです。ワイン好きなら一度は聞いたことがあるはずです。カリフォルニアの王様、オーパスワンです。
フローラル香にフレッシュなガーデンハーブとスギの香り。レッドチェリー、ブラックベリー、クロスグリの深い香りが漂います。濃厚で凝縮されたブラックベリーの果実と、豊かな樽の香り。シルキーなタンニンが余韻まで堪能させてくれます。これから、価格はさらに上昇しますので、セラーで一本寝かせておいても良いかもしれません。

OPUS ONE オーパス ワン

ナパバレー ピノノワール

ナパヴァレーのピノノワールも忘れてはいけません。
エレガントながら芳醇で酸味もまろやか。香りも、ジャムのようにブルゴーニュより濃厚です。
イチゴやラズベリーを思わせる赤い果実の香りがします。フローラルでスミレや牡丹のフローラルなアロマが長く続きます。渋みは穏やかで、余韻に残るオーク樽由来の香りも特徴的です。

✔ 最近話題のピノノワール、ニュージーランドワインの記事はこちら

ニューシーランドワインとは?特徴とおすすめピノノワールをご紹介

《デコイ (ダックホーン)》 ピノノワール

ハワイで大人気のピノノワール。熱い国でもすいすい飲めてしまうバランスの良い赤ワインです!ハワイのレストランでよく見かけます。



ロバート モンダヴィ ナパヴァレー ピノノワール
ナパバレーの父と呼ばれるワイナリーのピノノワールです。ナパバレーの模範と言えるようなピノノワールで、心地よいタンニンが酸味と調和して素晴らしい味わいの赤ワインです。
野生のベリーや熟れたプラムの豊かな香りに、牡丹の花のようなフローラルな香りが余韻に続きます。



カモミ ピノノワール ナパヴァレー Ca’Momi Pinot Noir Napa Valley 
驚愕なコストパフォーマンスを発揮するナパバレー屈指のお値打ちワイナリーです。
ブルゴーニュ。ルージュより早飲み出来て、香りが開きやすいのも特徴です。
赤系ベリーの酸味と緻密なタンニン。口中で、ワインを滞留させるとブドウのシルキーなタンニンが徐々に顔を出してきます。鼻で呼吸すると、何とも贅沢な花の香りが漂います。
この価格で、こんな豊かなワインはなかなか手に入りません。

まとめ

ナパバレーはアメリカのカリフォルニアにあるワインの銘醸地です。カリフォルニアはアメリカのワイン生産量の80%を占めています。そのため、カリフォルニアワインはアメリカワインの代表と言えます。品種も様々ありますので、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョン、ピノノワールの3つをおさえて、カリフォルニアワインを堪能してみましょう。

気候の影響で、濃厚で香りも豊かなワインが多く楽しめます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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飲食店を開業しておよそ20年。有資格はソムリエ・ワインエキスパート・サケディプロマ・唎酒師・酒匠・チーズプロフェッショナル。

経営者として店を盛り上げるために、ワインや日本酒に特化した店に舵をきり大成功。店で人気のコストパフォーマンスが良いワインや、ワインにマッチするチーズなどをご紹介します。お客さんには言えないワインの話もぶっちゃけちゃいます。ワイン大好き!みんなで楽しみましょう。

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