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世界一のレストラン ノーマ
世界一のレストラン、デンマーク・コペンハーゲンにある三ツ星レストランの「ノーマ」
ノーマは「世界ベストレストラン50」の一位に５回も選ばれたレストランです。
ノーマの名前を一気に有名にしたのは、イギリスの雑誌の出版社が行った、
この「世界ベストレストラン50」がきっかけでした。
ここで一位に輝き、瞬く間に「世界一予約の取れないレストラン」になりました。
ノーマは、北欧の食材だけを用いて、革新的、斬新な料理を披露し、お客さんを魅了しました。
エスプーマと呼ばれるカフェオレの泡のようなものに、食用の生きた虫を料理に加えたり、誰もが想像できない、斬新な料理を編み出していきました。
そして５回も「世界ベストレストラン50」の一位に輝いたのです。
ノーマが日本に
ノーマは2015年、日本にやってきます。
東京にある最高級ホテル、マンダリンオリエンタルであの「ノーマ」が二ヶ月限定で店を開いたのです。
2015年1月にデンマークの本店を休業し、掃除係や皿洗い、シェフまで約70名のスタッフを総動員して来日しました。聞いただけでも、鳥肌が立ちます。
この素晴らしい企画に、是非訪問してみたく期待を膨らませて、予約開始時間を指折り楽しみにしていました。
予約はオンラインのみの受付です。
予約開始時間になると、出先からスマホでアクセスしてみたものの、まったくつながりません。
エラー、エラー、エラー。の連続です。
そしてつながったころには、全ての席が予約終了になっていました。
やはり、ノーマは世界一予約の取れないレストランだけあり
世界中から予約を取るために、みんながノーマの予約にチャレンジしていたのです。
２か月間で２千席の予約に対して、６万人ものウエイティングに著者も申し込みをしました。
北欧の食材しか取り扱わないノーマが日本の食材をどんな風に、調理するのか想像すらできません。
著者の友人はグルメな人が多く、食のジャーナリストや雑誌の編集者が多くいます。
日本を代表する、グルメ雑誌の編集者もいるのですから、
フェイスブックやインスタで、料理の写真や店内の雰囲気など拝見できるだろうと思っていましたが、ノーマが東京にいる２か月間の間、誰もノーマを訪れて、写真をシェアしている人はいませんでした。
それほど、ノーマは食に関心のある人だけではなく、企業の人たちや全く違う世界の人たちにも興味を持たれていたのでしょう。
そして、今年も京都にやってきます。次は、京都の食材を使いノーマの料理も表現します。
こちらの予約も、獲れませんでした。
１０万人くらいウエイティングされているのでしょうか。キャンセル待ちでも、一生自分に席は回って来ないでしょうね。
ノーマ、世界を変える料理
世界一、予約の取れないレストランですから、コペンハーゲンのレストランにも訪問することはできません。
ノーマは１２卓、４５席の店内だという事は、知っていましたがどんな空間や雰囲気かというのは知ることはできませんでした。しかし、嬉しいことにノーマが映画になったのです。
どんなレストランなのか分からなかったノーマの店内や実際の料理が映画内で撮影されていて、拝見することができます。
天才シェフのレネ・ゼネピ シェフも実際に出演しています。
映画では、天才シェフの知られざる生い立ち、人種差別やトップシェフに上り詰めるまでの苦悩。
世界一のレストランに輝いてからも、苦労の連続です。
2013年、３年連続一位に上り詰めていた絶頂期に「ノロウィルス事件」が起きてしまう。
そして、世界一のレストランから、転げ落ちてしまう。
ノーマ最悪の事態から再び世界一の座に返り咲くまでのドキュメンタリー映画です。
ノーマの店内や躍動感、料理から使用する器やグラスまで、店内細部まで見ることができます。
グルメ愛好家のみなさんは、是非この映画をご覧ください。
2016年公開の映画ですが、有線放送のオンラインビデオ版の
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世界ベストレストラン50（The World’s 50 Best Restaurants）とはどんなものか
世界ベストレストラン50（The World’s 50 Best Restaurants）とはどんなものなのでしょうか。
英国のウィリアム・リード・ビジネス・メディア社が2002年から開始した世界的なレストランアワードです。
日本では、あまり馴染みがないかもしれませんが、
世界の若手シェフたちは、ミシュランより権威性があると感じていて
ミシュランの星を取るより、ベストレストランの上位を狙う人が多数いること。
審査委員は世界中に９３０名存在し、食の評論家やジャーナリストなどで構成されています。
一位に輝いた店には年間２００万人から予約の希望ががあり、その土地の観光や経済にも影響すると言われています。
毎年、エントリーされているお店のシェフはいつも意識をして緊張の日々を送っているでしょう。
世界一のレストラン ノーマ2024年 閉店
レストランは2025年から「広いテストキッチンと巨大なラボ(実験室)」で研究や開発をメインとして、レストランは閉店するのだと言います。
「私たちの目標は、食の分野で画期的な仕事に専念する永続的な組織を作ること」
だと、シェフは公式サイトで発表しています。
この発表で、シェフは何を思い、何を感じて閉店するのか。
食のジャーナリストや評論家では詳しく理解できないし、分からないでしょう。
実際に、著者の友人で３５年食に関する記事を書いている編集者と話をしてみましたが、
やはり理解はしていないようでした。
著者から「この閉店をどう思うか」と聞くと、的を得ていない回答でした。
これは、飲食店を１０年以上経営していないと分からない事でしょう。
もし、理由が分かってもバッシングや敬遠されることを理由に、メディアで公開することは安易にはできません。著者もレストランを２０年経営しているから、ノーマの公式サイトで公開されている文章ですべてを理解できました。
レストランは、格安店でも高級店でも経営状態はさほど変わりません。
え？高級店だと儲かるでしょう。と言われますが、一概に、軽はずみには儲かるとは言えません。
「高級店は儲かる」は安易な考えで、本当にそう思っているなら経営者には不向きかもしれません。
理由は数えきれないほどありますが、直ぐに出てくる１０項目を下記で上げてみます。
高級店の経営者は、普通より高級なことを経験しなくてはいけません。
① 自分が経営する店と同じ価格帯のレストランで食事をして他店を知り研究をする
② 突然、道端や誰に会うか分からないため、身なりに気を付ける
③ 高級な店は器やグラスにお金をかける
④ 来店するお客様は富裕層が多いため会話や話題を豊かにするために本や雑誌、新聞などを見ている
⑤ 自分も実際に食べ歩き、旬の食材を勉強したり経験を重ねる事
⑥ スキルや自分の価値を高めるためにソムリエやサケディプロマ、チーズプロフェッショナルなどの仕事に関した資格を取る（スクールや資料を購入）
⑦ 食に関して人より深く興味が湧くため、普段から食事にお金をかける
⑧ 勉強のため、店に関したワインや日本酒、ブランデーやウイスキーなど実際に自分で購入して飲んでみる
⑨ お客様との付き合いにお金をかける（お客様と食事をしても自分も支払いする
⑩ お礼やちょっとしたギフトにお金がかかる
高級店の経営には家賃などの経費や人件費にも大衆店より、ずっとお金がかかります。
高級店は大衆店より、お客様と対等な会話ができるスキルがある従業員を雇わなくてはなりません。
ですから、最低賃金では雇うことができず、損益分岐点の価格も高くなっていきます。
飲食店の未来
今後の飲食店は、さらに苦戦していくでしょう。
材料費の高騰や原油高、人件費の上昇に不動産価格の高騰。
厨房機器の故障やメンテナンス。
店の修理費やいすやテーブルなど備品の価格上昇…….。
メリットを探すことの方が難しいと言えます。
飲食店はサービス業の代表でありますが、決してサービスとは無料を指しているものではありません。
すみません、お水ください。チェイサーください。
すみません、お茶ください。 にも、お金がかかっています。
日本では無料だと思われている水やお茶も原価がかかっています。そして、ソムリエやテーブルサービスのスキルアップにも勉強をする参考書やスクール代がかかっています。
決して、無料で提供できるものは無いと思います。
しかし、飲食代を高額にすれば済む話ではありません。
コロナ禍のテレビニュースで、あれだけ飲食店に対してネガティブなニュースの嵐だったのですから、だれが飲食店で働いてみたいと思うでしょうか。
自分の子供が、飲食店経営を目指していると言ったら、親であるあなたは全力で止めるのではないでしょうか。
この、ノーマの閉店はまだここでは書ききれないすべてを含んでいるのではないでしょうか。
一つのお店は、持続可能なのでしょうか。
著者もレストラン経営者です。
コロナで状況を変えたい人。今の立場を変えたい人は、自分と深く話をするべきだと思います。
時間はあなたの命の時間です。
心臓が動いている時間を何に使うか、見つめなおす時が来たのでしょう。
ノーマの閉店が考えさせてくれる時間を作りました。
最後に ノーマのワイン
デンマーク・コペンハーゲンのノーマで北海道余市町にある
ドメーヌタカヒコのワインがノーマのワインメニューにオンリストされました。
ワイン界では、素晴らしい大きなニュースになりました。
ドメーヌタカヒコのワインは１０年たっても素晴らしい余韻と果実味が、証明されました。
まだまだ、新しいワイナリーですから、どんな熟成を経てどんな味に着地するか分かりませんでした。しかし、世界のノーマが、フランスやヨーロッパのワインの中で日本のワインを認めたという事です。嬉しいニュースでした。
しかし、日本でドメーヌタカヒコのワインを取り扱う酒販店は涙を流したでしょうね。自分の店の本数が減らされて、ノーマに行ってしまうのですから…….。
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