甘口だけじゃない美味しいドイツワイン 格付けやおすすめを詳しく解説 - レストラン ワインじまん

甘口だけじゃない美味しいドイツワイン 格付けやおすすめを詳しく解説

あなたは、どんなドイツワインを飲んだことはありますか。

ヨーロッパの中でもドイツ語は語源が難しく、ソムリエ試験の受験生でも「ドイツは苦手」という方を多く見かけます。
たしかに、アルファベットでも見たことがない文字があるので分かりずらいですよね。しかし、ドイツワインは美味しい白ワインの銘醸地として、決して見逃してはいけないワインがたくさんあります。この記事を読んで、是非一度ドイツワインを飲んでみて欲しいです。

ドイツワイン 特徴

ドイツワインと言えば、「甘口の白ワイン」だと勘違いしている人が多くいます。しかし、ドイツワインは70%以上が辛口か中辛口の白ワインを生産しています。
洗練されたスッキリとした酸味と美味しいミネラル感が溢れる白ワインは世界でも最高ランクの白ワインの産地です。

白ワインの生産量が半数以上の国はドイツの他は、あまりありません。
ドイツは様々なブドウ品種が栽培されていますが、ブレンドすることなく、単一品種(一つのブドウ)で造られていることがほとんどです。その土地の個性、テロワールを楽しめるワインとしてドイツワインは更に注目を集めています。

ドイツワイン格付け

2021年からドイツのワイン法が大きく変わりました。
格付けの基準が従来の「収穫時の果汁糖度」から「地理的呼称範囲」へ変わりました。

1971年に施行されたドイツのワイン法は、ブドウの収穫時の糖度を基準とていて、甘口ワインに特化した格付けでした。第二次世界大戦後の甘口ワインブームだったことに加え、
ドイツは冷涼な気候のため、ワイン用ブドウが完熟することは少なく稀でした。そのため、糖度が高いブドウが貴重だったために、最高ランクには甘口ワインが定められていました。


現在は移行期間であり2026年に完全に適応され新しい「ドイツワイン法」になります。
ブルゴーニュのようなワイン法に変わりますが、もう少し細かく説明すると、

呼称範囲が狭くなるほど、品質が高くなることを基本方針としています。

下のグラフが新しいドイツの新しいワイン法です。

最高ランク上位に「原産地呼称ワイン(g.U.)」があり、次に「地理的表示付きワイン(g.g.A.)」、次に「地理的表示のないワイン」があり大きく三段階に分かれています。

生産者団体VDP 4段階の品質基準 畑の格付け

 ドイツのブドウ畑の格付けを推進している生産者団体によって格付けされています。1897年にラインガウをはじめ、今では13の生産地域でVDPの格付けが行われています。

加盟生産者は厳しい自主規制に基づいて毎年様々な面から検査されます。
近年の会員数は200 程度ですが、定評があり知名度の高い生産者が多く、団体の規模は大きくはないがワイン業界への影響力は大きい。

ブドウ畑の格付けは4段階にランク付けされています。

最高ランクのVDP.グローセ・ラーゲはブルゴーニュの格付けで言えばグラン・クリュになります。

●それぞれの産地で伝統的に栽培されている規定の品種を使用。
●ヘクタールあたりの収穫量は 50hℓ/ha 以下。など厳しい規定が設けられています。

ドイツワイン 主要品種

白ブドウ

一位 Riesling   リースリング
二位 Müller-Thurgau   ミュラー・トゥルガウ
三位 Grauburgunder   グラウブルグンダー
四位 Weißburgunder   ヴァイスブルグンダー
五位 Silvaner   シルヴァーナー
六位 Chardonnay   シャルドネ
七位 Kerner   ケルナー
八位 Sauvignon Blanc   ソーヴィニヨン・ブラン
九位 Bacchus   バッフス
十位 Scheurebe   ショイレーベ

黒ブドウ

一位 Spätburgunder   シュペートブルグンダー (Pinot Noir ピノ・ノワール)
二位 Dornfelder   ドルンフェルダー
三位 Portugieser   ポルトギーザー
四位 Trollinger   トロリンガー
五位 Lemberger   レンベルガー
六位 Schwarzriesling   シュヴァルツリースリング
七位 Regent   レゲント
八位 Merlot   メルロ
九位 Sankt Laurent   ザンクト・ローレント
十位 Cabernet Sauvignon   カベルネソーヴィニヨン
  


白ワイン用ブドウでは、リースリングが一番多く栽培されています。赤ワイン用ブドウは、Pinot Noir ピノ・ノワールです。ドイツでは、Pinot Noir を シュペートブルグンダーと呼ばれています。

国際品種をその国の呼び方で呼ぶことを「シノニム」と言います。
ですから、ドイツのピノノワールのシノニムは、シュペートブルグンダーです。


白ブドウ、赤ブドウともにドイツ以外では馴染みがないブドウ品種も多く、少しわかりづらく感じてしまうかもしれません。

ドイツワイン生産地

最高ランクのワインも属している、原産地呼称ワイン(g.U.)はドイツ国内13の地域で生産されています。そのほとんどが、ドイツ南西部です。

13地域のポイントを押さえていきましょう

ドイツ Ahr アール

•赤ワイン用品種の比率が80%を超える

•最大の栽培面積はSpätburgunder(シュペートブルグンダ)

•ドイツ西部ではミッテルラインの一部 を除き最北の産地で4番目に小さな産地。

特に赤ワインの産地として知られています。

ドイツ Mosel モーゼル

•モーゼル川の支流であるザール川、ルーヴァー川流域を含む渓谷にある

•1786年、トリーア大司教だったクレメンス・ヴェンツェスラウスが劣った品種の苗を抜いて優れたものを植えるように命じ、Rieslingが広く栽培される

•急斜面に石垣を用いてテラス状にブドウ畑を仕立てている

斜面の約4割が斜度30度を超える急斜面の畑

•白ワイン用ブドウが約9割でRieslingが約60%

•低アルコール濃度のエレガントなワインが造られている

モーゼル川、ザール川、ルーヴァー川流域のワイン生産地は、ドイツで最も古い産地です。

ドイツ Mittelrhein ミッテルライン

•白ワイン用品種が約85%を占めている

•景観がユネスコ世界文化遺産に登録されている

ブドウ畑は無数の険しい岩場にあり幅の狭い急斜面にある

ドイツ Rheingau ラインガウ

•白ブドウが8割以上でそのうちRieslingが約8割を占めている

•エーバーバッハ修道院がある

世界的にも有名なブドウ・ワイン研究所ガイゼンハイム大学がある

•ドイツで初めてブドウ畑を3段階に格付けした地図を刊行した

ラインガウ地方は、全生産地のうちでリースリングの栽培比率が最も高い地域で、ほぼ80%を占めている。
リースリングの輸出率が高い地域です

ドイツ Nahe ナーエ

•1980年代までは様々な交配品種を栽培していたが、1990年代以降は伝統品種へシフトしていった

•高品質なRieslingと赤白のブルグンダー系品種が栽培されている

ナーエの品種は高品質のリースリングで、急斜面の畑で栽培されているものは、ドイツワインの最高峰のワインと称されています。

ドイツ Rheinhessen ラインヘッセン

•1980年代までは量産甘ロワインの主要産地であったが、若手醸造家達が2001年に団体Message in a bottleを結成し高品質なワイン造りに取り組むようになり、若くダイナミックで高品質なワインの産地へと大きく変貌した

Liebfraumilch(リープフラウミルヒ):1980年代に輸出されるドイツワインの約60%を占め、ドイツワインは安くて甘いと言う先入観が作り上げられた

ドイツ最大のワイン生産地です。輸出にも力を入れている産地で、中規模の家族経営の醸造所が主体となっています。

ドイツ Pfalz ファルツ

•1980年代まで交配品種の甘口ワインの量産が盛んだった

•現在はRiesling、ブルグンダー系ワインで注目されている

•南端はフランスとの国境に接し、一部のブドウ畑はフランス側にある

ラインヘッセン地方の次に、大きなワイン生産地です。ワインショップにあるワイン3本に一本がファルツ産と言われています。

ドイツ HessischeBerstraße ヘシッシェ・ベルクシュトラーセ

•ドイツ13地域の中で最小の産地です

栽培品種はリースリングが半分を占めています。ワインの多くは辛口で、大半が地元の消費者に直接販売されています。

ドイツ Franken フランケン

•バイエルン州に属する、マイン川沿い

伝統的な瓶ボックスボイテルに瓶詰めされている

•最大はSilvaner(同国で最初に植えられた)

フランケン地方は、水筒のような丸い形をしたワインボトル、ボックスボイテルで良く知られています。代表的なワインは力強く、フレッシュでジューシーなジルヴァーナーやミュラー・トゥルガウの辛口白ワインが生産されています。

著者はこの地方のワインが大好きで、良く購入しています。あまりボックスボイテル形のワインを飲んでいる人を見かけませんが、実はとても美味しいです。安価防止剤をおさえた、日本の自然派ワインのようなブドウ果実がそのままワインになったようなミネラル溢れたようなワインが多いです。

ボックスボイテル(ボトルのスタイル)

ドイツ Württemberg ヴュルテンベルク

•赤ワイン用ブドウの栽培面積が約7割を占め、そのうちTrollingerが約2割を生産している

•ロゼワイン:RotlingのSchillerweinを生産している

ドイツ Baden バーデン

•ライン川沿い、ブルゴーニュの門と言われる低地がある

•ブルグンダー系品種の産地、Spätburgunderが3割以上

•ロゼワイン:RotlingのBadisch Rotgoldを生産している

ドイツ Saale-Unstrut ザーレ = ウンストルート

•ドイツワイン最北の産地で小さいながらザーレ・ウンストルート地方では約30品種が栽培されています。

伝統的な辛口ワインを生産しています。


ドイツ Sachsen ザクセン

•最東の産地、磁器で有名なMeissen(マイセン)の産地

•白ブドウが約8割(Rieslingが最多)

•黒ブドウはSpätburgunderが最多 で、ロゼワイン:RotlingのSchielerの産地

最高品質の白ワインが生産されています。ザクセンは恵まれた気候がワインの味わいに表現されています。

ドイツ ロゼワイン

ドイツのワイン法では、ロゼワインの醸造方法を大きく分けて2つのカテゴリーがあります


Weißherbst ヴァイスヘルプスト
① 本来のロゼワインで赤ワイン用のぶどうを白ワインの醸造のように醸すピンク色のワインです。単一の赤ワイン用品種から造られたロゼワ インです。

Rotling ロートリング
② 赤ワイン用ブドウと白ワイン用ブドウを、一緒に圧 搾・醸造した出来上がったワインです。
出来上がった、赤ワインと白ワインをブレンドすることはありません。


そいつワインは奥が深いですね。是非、ドイツを極めてワイン通になりませんか。今まで知らなかった、ドイツの魅力をお楽しみください。下記で著者、絶対おすすめのワインをご紹介します。

著者のおすすめ ドイツワイン

フランケン地方のジルヴァーナーです。すっきり、果実味が豊かで味わい深い辛口白ワインです。フランケン地方のワインは質が高く一度は飲んでみて欲しい地域のワインです。

カビネット、 トロッケンは辛口という意味です。

レストランワインじまんオーナーのKIKI

レストランワインじまんオーナーのKIKI

こちらのワイン、絶対飲んでみて欲しい白ワインです。こんなに低価格なのに、こんなに美味しいの?日本のナチュラルワインのようなフレッシュでブドウを絞っただけのようなピュアなワインです。本気度100! ブドウ品種はバッフスです。

ラインガウのリースリングです。ラインガウはリースリングの銘醸地。ここをおさえてリースリングを楽しみましょう。

青リンゴや白桃の果実味とシャープでピュアな酸味。伝統的なドイツワインのスタイルで造られています。

レストランワインじまんオーナーのKIKI

レストランワインじまんオーナーのKIKI

ドライで美味しいロゼワインです。ロゼワインは、どんな料理にも合わせやすく、肉でも魚でも万能なワインです。日本であまりロゼワインはなじみがないのですが、ヨーロッパとくにフランスでは白ワインの消費よりロゼワインの方が消費量が上回っています。

モーゼルリースリングのスペシャリストが造る赤系ベリーのラズベリーや白桃、イチゴのようなニュアンスがあります。ピザにもサラダにも、チーズにも抜群です。

コスパ最高テーブルワインの辛口リースリングです。レストランのグラスワインにも最適です。香り味わい共に、フランス・アルザス産と比べても全く引けを取りません。

おすすめドイツのピノノワール

レストランワインじまんオーナーKIKI

レストランワインじまんオーナーKIKI

レストランワインじまんオーナーKIKIが大好きなドイツのピノノワールです。ピノノワールはドイツではシュペートブルグンダーといいます。

このシュペートブルグンダー美味しいです。冷涼地で造るシュペートブルグンダーは、ブルゴーニュに比べて酸味がありタンニンが少なくシャープで早飲みができます。ドイツはブルゴーニュに比べ価格高騰が少ないです。



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mama

mama

飲食店を開業しておよそ20年。有資格はソムリエ・ワインエキスパート・サケディプロマ・唎酒師・酒匠・チーズプロフェッショナル。

経営者として店を盛り上げるために、ワインや日本酒に特化した店に舵をきり大成功。店で人気のコストパフォーマンスが良いワインや、ワインにマッチするチーズなどをご紹介します。お客さんには言えないワインの話もぶっちゃけちゃいます。ワイン大好き!みんなで楽しみましょう。

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