ブルゴーニュのルイジャドがおすすめした秘密のピノノワール - レストラン ワインじまん

ブルゴーニュのルイジャドがおすすめした秘密のピノノワール

2020年、コロナが始まる直前にフランスにワイン旅行に行ってきました。また来年も来るからなんて、気軽に考えていたことを今最も後悔しています。



ソムリエの著者は、ブルゴーニュの有名なドメーヌであるルイ・ジャドに訪問しました。

ルイ・ジャドとは

ルイジャドのエントランス
ギリシャ神話に登場するワインの神様「バッカス」のデザイン

ワインのエチケットに印刷されているこの特徴的なロゴ。
これを見て、見たことがあると思った方も多いのではないでしょうか。


ルイ・ジャドはブルゴーニュで19世紀からネゴシアン業を手がけ、グラン・クリュ、プルミエ・クリュ、モノポールを含む多くの自社畑を多く持つブルゴーニュ屈指のドメーヌであり、優良ネゴシアンの一つです。「ルイ・ジャドを語らずして、ブルゴーニュを語れず」と言われるほど、ブルゴーニュを代表する生産者です。

1859年にルイ・アンリ・ドゥニ・ジャドによって創設されました。はじめは北ヨーロッパの市場に焦点を当て急速に拡大。その後、彼の息子が数多くのブドウ畑を購入し、アメリカとイギリスの市場にも拡大をします。

1954年に入社したアンドレ・ガジェが、急逝したジャド家継承者の意思を継いでいきます。アンドレ・ガジェの息子ピエール・アンリ・ガジェが1992年に社長に就任し、現在70人ものスタッフを率いて経営しています。

ワイン用酵母について

20年前以上から最高品質にするために努力を重ねて、ブドウ畑には合成肥料(肥料、除草剤など)の使用をやめて、伝統的な手法を取り入れました。醸造には天然酵母を使用しています。

ルイジャドに訪問した際に「ブルゴーニュのワインは天然酵母なんですか?これだけの生産量なら、発酵不良を起こしませんか」と質問したところ、

ワイナリー内を案内してくれた営業部の方の顔がガラッと変わってしまいました…。



ワインに精通している通訳の方も「この内容については通訳はできない」と頑固拒否されてしまいました。ブルゴーニュは天然酵母で生産しているのがテロワール(その土地の個性)を表現しているという強い信念があるので、かなりセンシティブな内容だったのでしょう。

酵母については日本酒の勉強をするとより、日本とフランスの考え方の違いがわかると思います。



高級ワインの熟成庫


収穫されたブドウはボーヌ郊外とコート・シャロネーズにある自社醸造所で醸造されます。オークもしくはステンレスタンクを使用しています。

一般的なブルゴーニュを名乗るワインと一部の村名ワインは、ステンレス樽で熟成をさせます。グラン・クリュやプルミエ・クリュはオーク樽で熟成されます。まろやかで繊細、複雑な長期熟成に耐えるワインを生み出します。

ネゴシアンのメゾン・ルイ・ジャドとして、ブルゴーニュで一番と言っていいほど、多数のアペラシオンのワインをリリースしています。味わいや品質も素晴らしいです。

ワイナリー内には、樽は外注せずに自社で製造する樽職人も雇われていました。やはり大手ですね。

造っている途中の樽



シュヴァリエ・モンラッシェの土壌



ジュヴレ・シャンベルタンの土壌

テイスティングルームで語ってくれたこと


テイスティングルームで様々な話をしました。中でも印象的なのは
「ブルゴーニュで話題になっていることは?」と聞くと、

ブルゴーニュワインの世界的な高騰 だと答えてくれました。
今まで、輸出がなかった国でも自社のワインの引き合いが極めて多くなった。という事です。

確かに、日本はここ最近でも円安の影響で、高騰していますがその数年前から
15%は価格が上がったような気がします。

「君たちに教えてあげよう。まだみんな注目していないけど、これから確実に注目されてくるであろう、ブルゴーニュの産地を」(2020年談)



それは、 ラドワ・セリニィ(Ladoix-Serrigny) と ボジョレーだよ。とはっきりと答えてくれました。

ルイジャドのテイスティングルームにあるワイン

✓ ボジョレについてはこちらをご覧ください
ワインを学ぶ ボジョレ地区について – ワインじまん (kirapremiumtour.com)

ラドワ・セリニィ(Ladoix-Serrigny)とは

ブルゴーニュの黄金の丘(コート・ドール)の南半分、コート・ド・ボーヌの中でも、ペルナン・ヴェルジュレスと並び最も北に位置するのがこのラドワ・セリニィ(Ladoix-Serrigny)コルトンとコルトン・シャルルマーニュというグランクリュを産み出すコルトンの丘を、アロース・コルトンとペルナン・ヴェルジュレスと共有しています。

 ・ラドワの特級畑(グラン・クリュ)
 ・コルトン
 ・コルトン・シャルルマーニュ

ラドワはグランクリュ畑を有する村のはずが、どこか地味な存在のようで価格が高騰していません。
コルトンやコルトンシャルルマーニュは高額ワインですが、
AOCコルトンは味わいや香りはぜいたくなワインなのに、まだまだお得感があります。

しかも、赤白両方あるので使い買っても良いです。
集まりに、ラドワを持参してもいいですね。

高級ワイン会にワインを持っていくなら、コルトンシャルルマーニュ(白ワイン)と合わせて持って行っても素晴らしい演出です。
確実に一目置かれます。


さっそく上質な造り手のラドワをご紹介します。
そして記念日に贅沢な、ラドワ村のグランクリュ(特級畑)
コルトンとコルトンシャルルマーニュもご紹介します。


やっぱりルイジャド・4000円ちょっとでこんな良いワインが飲めます。
お買い得ワインです。


ラドワは白ワインもあります。酸味がまろやかでほんのり樽の香り。豊かな果実味でとっても贅沢な時間が過ごせます。



ブルゴーニュの日本人醸造家、仲田晃司氏が手掛けるルー・デュモン。ワイン番組で有名です。全ての過程において情熱をもって造られるワインには、仲田氏の人柄はもちろんのこと日本人ならではの細やかな感性、丁寧なモノ造りの精神がしっかりと表現されています


同じくブルゴーニュの日本人醸造家、仲田晃司氏が手掛けるルー・デュモンの
ラドワの白ワインです。


特別な日に飲むワイン


そして贅沢版はここから

コルトンシャルルマーニュ
ラドワのグランクリュ畑です。
花梨や洋ナシ、バターのような乳製品。酸味もまろやかで優しい。樽の香りも豊かで、
贅沢感満載な白ワインです。
特別な日に、飲んで欲しい。きっと思い出のワインになります。


同じくブルゴーニュの日本人醸造家、仲田晃司氏が手掛けるルー・デュモンの
コルトンシャルルマーニュの白ワインです。




コルトン 赤ワインのご紹介です。
こちらも特別な日の贅沢ワインです。

こちらも有名なワイナリーです。
もう、絶対美味しい!
ラズベリーのような緻密でキレイな酸味と、樽の香りがほんのりと香ります。
しかも飲み頃のビンテージ。安心して取引できる酒販店さんです。
私の店もこちらから多く仕入れています。


いかがでしたでしょうか。

ルイジャドが、そっと語ったお勧めのブルゴーニュの隠れた産地のご紹介でした。
試してみてくださいね!

ではまた!

KIKI

KIKI

飲食店を開業しておよそ20年。有資格はソムリエ・ワインエキスパート・サケディプロマ・唎酒師・酒匠・チーズプロフェッショナル。

経営者として店を盛り上げるために、ワインや日本酒に特化した店に舵をきり大成功。店で人気のコストパフォーマンスが良いワインや、ワインにマッチするチーズなどをご紹介します。お客さんには言えないワインの話もぶっちゃけちゃいます。ワイン大好き!みんなで楽しみましょう。

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